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北の大地へ しかもてっぺんへ旅レポ vol.1

2010-09-13

編集部代表で、旅レポをアップさせていただきます。
純粋な旅でなく実は筆者の帰省だったりするのですが、お許し下さい。
東京から直線1000km、鹿児島から1800kmの位置にある最北端の街、稚内を旅しました。

北海道は旅行した方ならご存知の通り「オートバイの桃源郷」。
昔ほどではありませんが、夏の北の大地はオートバイ旅行者であふれます。内地と少し違う大陸的な、それでいて旅人に親切な土地だからでしょうか。
今は死語ですが「ミツバチ族」(夏になるとブンブンとやってくる。バイクの大荷物はミツバチのお腹のよう)と呼び、夏の風物詩でした。
帰省の時は必ず東京からオートバイで走っていきましたが今回は無念、airplaneです。

実家で車を借りて近所を久しぶりにドライブしました。
数々のバイク雑誌で企画される「日本の名道ランキング」で圧倒的なトップ、『道道106号線』"日本海オロロンライン"のクライマックス、サロベツ原野のど真ん中です。
写真の場所は地図だとこのあたりでしょうか。google map 北海道サロベツ付近へのリンク

建物はおろか電柱すらない、数キロ続く直線を逃げ水(蜃気楼の一種)だけを追いかけて走ります。何も言葉が出ない、あっけにとられる壮大な風景です。「バイクに乗ってて良かった」と思える道の一つですね。バイクが「離陸」してしまうのではないか、という錯覚に陥ります。
筆者が子どもの頃は狭い砂利道で、冬は通行ができないひどい道でした。
p20100913-1.jpg

稚内方向を走ると、左に日本海と利尻富士(利尻島)を望みます。天気が悪い事が多いので、こんな風景を見られるのは幸運なことです。
標高1721mの利尻岳がそのまま島であり、海にニョッキリそびえる風景は「最果てだなー」と感じます。日本アルプス3千メートル級の山々と比べると低い標高ですが、海上の独立峰、北緯45度という高緯度、強い季節風などの要素から、険しさ厳しさはひけをとらない山です。

冬季は、本格的な登山用具で頂上を目指す登山家たちや、ヒマラヤなどへ遠征の訓練をおこなうため山岳のプロがよく訪れるそうです。ひとたび天気が荒れると極地なみの環境に変化し、遭難して死亡事故となる例も少なくないようで、日本で最も厳しい山との説があると聞きます。

この道も夏は牧歌的で雄大、素敵な風景ですが、冬の顔は豹変しブリザード吹き荒れる日が多くなります。このため道路上に緊急避難用のシェルター(カマボコ型のドーム)が設置され、進退きわまった時には車ごと逃げ込むようになっています。
近年、厳冬期のここを北上し、宗谷岬で新年を迎えるバイカーが増えています。ここで生まれ育った筆者にとっては正気の沙汰とは思えませんが、天気が良ければ冬は冬で神秘的な光景に出合う事もあります。
p20100913-2.jpg
ロール状の物体は、牧草を乾燥させたものです。1つあたり300kg以上の重さがあります。牧草地は牛を放牧させる目的もあり、冬季間の飼料を栽培する場所でもあります。
牧草地に入り込むのは畑を踏み荒らすのと同じ事、と肝に銘じておきましょう。近年、バイクを乗り入れたりし、バイカーの評判が悪くなっているようです。
ロールはこのまま乾燥させたり、ビニールで包んで発酵させたりし冬季まで保存します。昔はどの農家にも塔状の「サイロ」があり、その中で発酵させましたが、近年はビニール包みにとって代わられサイロもめっきり見かけなくなりました。

この道路と並走するように、JR北海道 宗谷本線のレールがあります。これまた最北端の駅を目指す「鉄」たちには特別な路線です。
少し高台の、利尻を望む地点に差し掛かると列車は徐行運転を始め、乗客たちに最高の風景をプレゼントします。鉄道の世界でも"全国の絶景車窓ベスト10"常連の最果て景色でした。

続く (頑張ります・・・)

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